【インド・新型コロナ】遂にロックダウン4.0開始！インド経済回復に向けた《新たなガイドライン》その内容は？

昨今、世界を震撼させている新型コロナウィルス。
インドでは厳格なロックダウンを行っているものの、感染者は増加中。
現在、感染者90,927名（内2,872名が死亡/ 前日比+4,987名）まで上っています（※5/17（日）朝9:30時点）

5月12日に実施されたモディ首相の演説にて、ロックダウン第4弾の実施を発表。
新たなロックダウン第4弾の内容とは？

モディ首相の演説では「ロックダウン第4弾は新たなルールの下で行う」「5/18までに詳細の発表あり」とのことで、演説後からずっと発表を待ち続けていました…！
ちなみに、5/16から17にかけての1日当たりの新規感染者が5000名近くにまで上っており、これは過去最高数。ロックダウンが実施され続けているものの、右肩上がりの状況です…。

この記事の内容

Youtube動画での解説はコチラ

遂に始まったロックダウン第4弾！その方針についてまとめました。
《インドの今》についても説明しています。ぜひご覧下さいね。
その他、インド・ロックダウンに関する解説動画も多数！詳細はぜひyoutubeチャンネルへ！

インド：世界最大の「３度のロックダウン」

インドはこれまで3度（合計ロックダウン期間は54日間）に渡り、国を挙げて新型コロナの感染拡大防止に全力を注いできました。
ただし、感染者数は一向に収まらず、新たなロックダウン第4弾を迎えようとしている状況です。

【第1回目ロックダウン】3月25日（水）～4月14日（火）

ナレンドラモディ首相は、新型コロナウイルスの拡散抑制を目的に、3月24日（火）全国民に対し演説を実施。
インド全土で21日間に渡るロックダウン（完全封鎖）を発表しました。

【インド】新型コロナウィルスで21日間の完全ロックダウン実施…！モディ首相が語った前代未聞の政策とは…？

第1回目のロックダウン開始時、当時のインドの感染者数は約500名（内、死亡者数9名）でした。
インドは他国と比べ、ロックダウン開始がスピーディ（発表から約3.5時間後に開始）で内容も非常に厳格だった事から「世界最大のロックダウン」と言われ、注目を集めました。第1弾の詳細については記事とyoutube動画にて解説しています！

【第2回目ロックダウン】4月15日（水）～5月3日（日）

2020年4月14日（火）インド時間午前10時より、モディ首相による全国民への演説（第4回目）が実施されました。
厳格なロックダウンは行っているものの、感染拡大が収まらない状況から更なるロックダウン延長を発表。

ロックダウンが発表された4月14日、当時のインドの感染者数は10,503名（内358名が死亡）でした。
約3週間の間に約10,000万人も感染者数が拡大。正直、ロックダウン延長は衝撃的だったものの、当時の状況を鑑みると延長というモディ首相の判断には納得でした。
第2弾の詳細については記事とyoutube動画にて解説しています！

【第3回目ロックダウン】5月4日（月）～5月17日（日）

第2回ロックダウン実施中であり、最終終了2日前である5月1日（金）
各現地メディア及びインド内務省（MHA）により、5月4日（月）より更に2週間ロックダウン延長と報道されました。

2度目のロックダウン延長が発表された5月1日時点では、感染者35,043名（内1,993名が死亡）に上っていました。
1度目のロックダウン終了時点に比べると3倍以上の感染者数となっていました。
これまでロックダウン開始・延長の際にはモディ首相自ら演説があったものの、今回は実施されなかったのが印象的でした。
詳細の内容については、youtube動画にて解説しているのでぜひご覧下さい！

第4弾となるロックダウン、注目のガイドラインの内容は…？

5月18日（月）から新たに始まるロックダウン第4弾。
これまでのロックダウンとは異なり、州政府事に実施するという方針を示したものの、先ずは内務省からの発表が行われました。
果たして、内務省により定められたガイドラインの内容とは…？

12日のモディ首相演説時には「ガイドラインは17日までに発表」とあり、ずっと待っていました…！最終日である17日は朝からこの発表を心待ちにしていました（結局夜7時の発表という！笑）
新しく発表されたガイドラインは、過去3度のロックダウンに比べかなり緩和された印象！
Conteinment Zones（封じ込めゾーン）以外は比較的緩和傾向、やはり経済活動の回復にフォーカスしています。

17日（日）IST19:00：内務省よりガイドライン発表

MHA issues order to further extend #lockdownindia till 31.05.2020, to fight #COVID19
New guidelines have permitted considerable relaxations in #Lockdown4 restrictions. States to decide various zones, taking into consideration parameters shared by @MoHFW_INDIA #IndiaFightsCOVID19 pic.twitter.com/AeMHvowaaH

— Spokesperson, Ministry of Home Affairs (@PIBHomeAffairs) May 17, 2020

ロックダウン第3弾最終日の17日（日）午後19時頃、インド内務省（MHA）よりロックダウン第4弾に向けての新たなガイドラインが発表されました。

【要点①】ロックダウン第4弾：5月31日（日）まで延長

1．Lockdown shall continue to remain in force upto 31st May,2020.
（ロックダウンは2020年5月31日まで延長）

内務省のガイドラインの第一項目に、第4弾のロックダウンの期日について書かれていました。
今回の発表前に、感染者数が一番多いマハラシュトラ州やタミルナドゥ州など数州では既に月末まで延長発表を行っていたこともあり想定はしていたので「やっぱり…」という感覚でした。

【要点②】ロックダウン第4弾の主な緩和策

※現地メディアTIMES OF INDIAより参照

過去のロックダウンと比べ、ロックダウン第4弾においては、主に下記が緩和された点として挙げられます。
※封じ込めゾーンを除くレッド・オレンジ・グリーンゾーンが前提となります

・Special trains（特別列車）
・Inter-state road movement（州間移動）
・Liquor,Cigarette/Pan shops（酒屋,タバコ店）
・Inter-,Intra-district bus（州内及び州間移動におけるバス）
・Barber shop,spa（理髪店やスパ）※前回までレッドゾーンは不可
・Auto,Taxi（自動車やタクシー移動）※前回までレッドゾーン不可

個人的に今回一番驚いたのは、州間移動が許可されているという点！あくまで内務省からのガイドラインとなるため、最終判断は州政府に委ねられるものの、こうした決定が行われたことは大きな緩和のひとつだと感じています。
今回の緩和策からも、新たなロックダウンに関してはインド経済回復にフォーカスをしている事が伺えます。

【要点③】引き続き禁止されている事項

ロックダウン第4弾においても、これまでのロックダウンと同様に、以下全ての行動は引き続き禁止となっています。

■ 禁止及び注意事項
1.医療従事者など一部を除き、国内線及び国際線の移動禁止
2.メトロ全線運航停止
3.全ての教育機関、幼稚園から大学まで休校（オンライン授業は推奨）
4.ホテルやレストランなどのサービス（但しデリバリーサービス可）
5.映画館やショッピングモール、劇場やバー、プール、ジムなど人が多く集まる場所
6.全ての社会的、宗教的、スポーツな集まりなど
7.宗教に関わる集会禁止
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・65歳以上及び10歳以下の子供及び妊婦は極力自宅にとどまる事
・エッセンシャルな活動を除き、午後7:00から午前7:00の移動は基本禁止