【インド・新型コロナ】5月3日までロックダウン延長決定…！モディ首相が全国民へ語った《苦渋の決断》とは？

昨今、世界を震撼させている新型コロナウィルス。
インドでも、日に日に感染者が拡大。
現在、感染者 10,503名（内358名が死亡）まで上っています（※4/14（火）朝10:30時点）

新型コロナウィルス抑制のため、インドでは2020年3月25日～4月14日まで21日間のロックダウンを実施しています。
当初の計画ではロックダウン終了ではあるものの、いまだ感染者数が増加傾向にあるインド。

ロックダウン最終日である4月14日（火）、インドのモディ首相が全国民に対して緊急メッセージを実施。
モディ首相が約30分間の演説で語った内容、そして今後の政策とは？

モディ首相による演説の告知は、何と前日の4月13日（月）PM2:30でした。
演説実施の予想は出来ていたものの、ロックダウン最終予定日での実施という事もあり、インド人含め在邦人である私達にも衝撃が走り、TwitterなどのSNSを中心に「最終日、モディ首相今後の方針はどうするのか！？」と緊張が走りました…。

この記事の内容

モディ首相による「3度の演説」

インド・モディ首相はコロナウィルス関連の政策に関し、これまで3度演説を実施。（実際にはリアルタイムでの演説が2回、ビデオメッセージが1回）どの演説内容も衝撃的な内容ではあったものの、全国民に対して真摯に力強く訴えていた姿が本当に印象的でした。

【第1回】3月19日（木）モディ首相が届けた「9つのメッセージ」

2020年3月19日（木）、第一回目のモディ首相による演説が実施されました。
当時はあらゆるビザが無効化になったり、インド各地でインド各地でモールやジム、スクール閉鎖が相次ぐ中での演説という事もあり、全国民が注目。

演説の中で、モディ首相は今後数週間の決意と自制を呼びかけるとともに，主に以下の取組への協力を求めました。

（１）今後数週間，外出は真に必要な時に限ること。人との距離を保つこと。
（２）政府や病院，メディア等の限られた部門を除き，自宅で勤務すること。
（３）３月２２日（日）の午前７時から午後９時まで外出を控えること。
（４）真に必要でない限り病院に行かないこと。必要な場合は電話で医師からアドバイスを得ること。現在予定されている手術の予定を延期すること。
（５）日用品の買いだめ等を行わず，いつもどおりの買い物を心がけること。

第一回目の演説は、当日アナウンスでスピーディに実施されたという事もあり、それだけ緊急度の高さを感じたのを覚えています。
当日の様子や詳細については、第一回目の演説に関する記事そして3月22日外出禁止日についてまとめているのでぜひ合わせてご覧下さいね。

【第2回】3月24日（火）モディ首相が再び全国民へ伝えた「前代未聞の対策」

2020年3月24日（火）、第二回目のモディ首相による演説が実施されました。
前回実施された演説の数日後ということもあり、次はどんな事が語られるのか？前回同様に全国民が注目。

モディ繻子用はコロナウイルスの拡散を抑制するため、インド全土で21日間の完全ロックダウン（完全封鎖）を発表。
第2回のモディ首相の演説は、前回を上回る衝撃的な内容でした。

ちなみに、演説が行われた当時はインド感染者498名（内9名が死亡/ 前日比＋99名）まで上っていました。
当時の様子や詳細については、詳細を第二回目の演説に関する記事としてまとめているので、こちらもご覧ください！

【第3回】4月3日（金）インド13億人へ「希望の光」を

2020年4月3日（金）、第三回目となるモディ首相によるメッセージが実施されました。
ロックダウン中の演説ということもあり、次はどんな事が語られるのか？
前回同様に、全国民の注目が集まりました。

ちなみに、演説が行われた当時4月3日は感染者 2069名（内53名が死亡）まで上っていました。
当時の様子や詳細については、詳細を第3回目の演説そしてライトアップ当日をまとめています！
ぜひこちらもご覧下さい。

モディ首相・苦渋の決断「4度目の全国民へのメッセージ」とは？

3月25日から開始されているインド・ロックダウン（完全封鎖）。
本来であれば最終日を迎えるはずの4月14日（火）の午前10時より、モディ首相よりTwitter及び公式ページにて、リアルタイムでの演説が実施。
新型コロナウィルスに対する今後の方針について語られました。

4/13（月）午後14時30分：モディ首相による事前アナウンス

Prime Minister @narendramodi will address the nation at 10 AM on 14th April 2020.

— PMO India (@PMOIndia) April 13, 2020

これまでと同様モディ首相の演説が実施されるだろうと予想はしていましたが、まさかロックダウン解除予定当日の14日（火）だとは…。あまりの直前の発表にどういう内容が語られるのか、アナウンス後これまでと同様に緊張感高まりました…。

【アナウンス前】現地インドでの反応は？

本来であればロックダウン解除を迎えていた4月14日。
それまで一部の州（Telangana、Maharashtra、Punjab、およびOdishaでは4月30日まで延長発表を既に行実施済）では既に方針発表がなされていたものの、直前まで直接モディ首相から今後の方針についてのアナウンスは無いという状況でした。
インド全国民をはじめ各現地メディアでも正式な方針発表を待ち望む報道が行われていました。

現地メディアによる「モディ首相演説を待ちわびる声」

All eyes on Modi’s announcement on lockdown extension status
The Centre is likely to recommend extension of lockdown in hot spots and red zones while easing it in areas where the risk is lower.
With only a day left for the 21-day nationwide lockdown to end, Prime Minister Narendra Modi is expected to make an announcement extending it any time now. During his video-conference meeting with chief ministers on Saturday, most states had demanded that the restrictions continue till the end of the month to stifle the pandemic. ー The new indian express「COVID-19: All eyes on Modi’s announcement on lockdown extension status」より抜粋

これはモディ首相よる正式アナウンスの数時間前の現地メディアによる報道です。
直前まで、モディ首相より今後のロックダウンについて正式な発表がまだな中、注目が集まっているという内容。
「感染が低いエリアでは緩和」「hot spotsとred zonesでのロックダウン延長を推奨」「多くの州知事は今月末までモディ首相へ延長要求」などが述べられていました。

デリー州知事による「ロックダウン延長」投稿が話題に

PM has taken correct decision to extend lockdown. Today, India’s position is better than many developed countries because we started lockdown early. If it is stopped now, all gains would be lost. To consolidate, it is imp to extend it

— Arvind Kejriwal (@ArvindKejriwal) April 11, 2020

この投稿はデリー州知事であるArvind Kejriwal氏によるもの。4月11日時点ではモディ首相より正式な発表などなされてなかったものの「PM＝モディ首相がロックダウン延長の意志を固めた」と明言しており、現地ではインド人・日本人含め話題に！真相はいかに…？

モディ首相が全国民へ届けたメッセージとは…？

2020年4月14日（火）インド時間午前10時より、モディ首相による全国民への演説が実施されました。
冒頭ではモディ首相はコロナ予防のため、ご自身の顔をスカーフで覆っており、口元を隠されていました。
その後、スカーフをゆっくりと外し、約25分間のモディ首相自ら、力強くゆっくりとヒンディー語でお話されました。

現地メディア・TIMES OF INDIAの最新記事によると、14日（火）に放送されたモディ首相の演説における要点を下記のように伝えています。
（以下、抜粋及び翻訳）

Keeping everything into account, the lockdown will have to be extended till May 3. During this time, we will have to be disciplined like we have been all this while.
（すべてを考慮し、ロックダウンを5月3日まで延長します。このロックダウン期間は、これまでと同様に規律を守らなければなりません。）
We have to ensure that we do not allow the coronavirus to grow. Hotspots have to be isolated ad lockdown enforced more stringently.
（コロナウイルスがこれ以上拡大しないよう努めなければなりません。ホットスポットは、より厳格に隔離する必要があります。）
Any potential area that can turn into hotspot needs to be looked at carefully. Next one week, the fight will be tightened and lockdown will be enforced even more strongly.
（ホットスポットの可能性あるエリアは、すべて厳重に検討する必要があります。次なる1週間で、コロナへの戦いはより厳しく、ロックダウン（封鎖）はさらに強力に実施します）
As much as possible, please help the poor. See if we can help with their food needs. In industries, show compassion for colleagues. Don’t fire people. Let’s show respect to our doctors, safai karamcharis, the police.
（可能な限り、貧困層を助けてください。我々が彼らの食糧を助けることができるかどうか。業界（ビジネス）では、同僚に思いやりを示しましょう。誰も解雇しないでください。私たちの医師やsafai karamcharis、警察に敬意を表しましょう）
Till May 3, please follow the lockdown rules. We will all make this nation alive and aware.
（5月3日まで、ロックダウンのルールに従ってください。私たち皆で、この国を取り戻しましょう。）

ロックダウン延長は予測できていたものの、期間が更に2週間以上という長さ…。
感染者数が一向に収まらない状況を見ていると、十分理解できる状況です。
ただし、20日以降、状況に応じて緩和予定との事で、先ずはそこを目指して頑張るしかないですね…！

モディ首相の演説は各SNSよりリアルタイム配信

モディ首相の演説はこれまでと同様、各SNS（Twitter,Youtube,Facebookなど）よりリアルタイムで配信されました。
告知通りの当日午前10時に、演説がスタート。

演説中、モディ首相はヒンディー語で語られていました。
今回はこれまで以上に、力強さそして優しさが感じられ、堂々と語られる姿が印象的でした。

私は毎回、YouTubeやTwitterからリアルタイムでモディ首相のメッセージを観ています。
これまでと同様、演説の時間が近づくにつれ、5000人、6000人…と視聴者数がどんどん増えていきました！
今回もインド全国民のモディ首相（施策）への注目度の高さを画面越しに感じました。

現地メディアにてヒンディー語－英語の同時通訳も

モディ首相は英語をお話されるものの、毎回ヒンディー語で語られます。
ヒンディー語は理解できないものの、現地にいる一人としてリアルタイムでしっかり理解したい！
私はいつもリアルタイムで演説を見つつ、ほぼ同時で配信されるTIMES OF INDIA記事のアップデートを見ながら状況を把握していました！
即時性が高く、ほぼリアルタイムで理解する事が出来ましたよ！