【インド・新型コロナ】3度目のロックダウン延長確定か…！モディ首相の新たな方針はインド経済回復となるか？

昨今、世界を震撼させている新型コロナウィルス。
インドでも感染者拡大が加速。
現在は感染者 70,756名（内2,293名が死亡）まで上っています（※5/12（火）朝9:30時点）

新型コロナウィルス抑制のため、インドでは2020年3月25日～5月17日まで54日間のロックダウンを実施中。
2度のロックダウン延長を行っているものの、感染者数が増加傾向にあります。

ロックダウン第3弾の終了5日前である5月12日（火）、インドのモディ首相が全国民に対して緊急演説を実施。
モディ首相が約35分間の演説で語った内容、そして今後の政策とは？

モディ首相による演説の告知は、これまでと同様当日の5月12日（火）PM12:00過ぎでした。
コロナ関連の過去4回の演説を振り返ると、だいたい前日や最終日に演説実施をしていただけに、今回の早めの演説実施は想定外！
ロックダウン下でも経済が一部再開しつつある中での実施という事もあり、インド人含め在邦人である私達にも衝撃が走り、TwitterなどのSNSを中心に「モディ首相が今夜何を語るのか！？」と緊張が走りました…。

この記事の内容

Youtube動画での解説はコチラ

コロナ関連では第5回目となるモディ首相の演説について、速報としてまとめました！
ロックダウン第3弾・後半戦の《インドの今》についても説明しています。ぜひご覧下さいね。
その他、インド・ロックダウンに関する解説動画も多数！詳細はぜひyoutubeチャンネルへ！

モディ首相による「4度の演説」

インド・モディ首相はコロナウィルス関連の政策に関し、これまで4度演説を実施しています（実際にはリアルタイムでの演説が3回、ビデオメッセージが1回）毎回の演説内容はどれも衝撃的な内容であることに加え、いつも全国民に対して真摯に力強く訴えていたモディ首相の姿が印象的でした。

【第1回】3月19日（木）モディ首相が届けた「9つのメッセージ」

2020年3月19日（木）、第一回目のモディ首相による演説が実施されました。
当時はあらゆるビザが無効化になったり、インド各地でインド各地でモールやジム、スクール閉鎖が相次ぐ中での演説という事もあり、全国民が注目。

演説の中で、モディ首相は今後数週間の決意と自制を呼びかけるとともに，主に以下の取組への協力を求めました。

（１）今後数週間，外出は真に必要な時に限ること。人との距離を保つこと。
（２）政府や病院，メディア等の限られた部門を除き，自宅で勤務すること。
（３）３月２２日（日）の午前７時から午後９時まで外出を控えること。
（４）真に必要でない限り病院に行かないこと。必要な場合は電話で医師からアドバイスを得ること。現在予定されている手術の予定を延期すること。
（５）日用品の買いだめ等を行わず，いつもどおりの買い物を心がけること。

第一回目の演説は、当日アナウンスでスピーディに実施されたという事もあり、それだけ緊急度の高さを感じたのを覚えています。
当日の様子や詳細については、第一回目の演説に関する記事そして3月22日外出禁止日についてまとめているのでぜひ合わせてご覧下さいね。

【第2回】3月24日（火）モディ首相が再び全国民へ伝えた「前代未聞の対策」

2020年3月24日（火）、第二回目のモディ首相による演説が実施されました。
前回実施された演説の数日後ということもあり、次はどんな事が語られるのか？前回同様に全国民が注目。

モディ繻子用はコロナウイルスの拡散を抑制するため、インド全土で21日間の完全ロックダウン（完全封鎖）を発表。
第2回のモディ首相の演説は、前回を上回る衝撃的な内容でした。

ちなみに、演説が行われた当時はインド感染者498名（内9名が死亡/ 前日比＋99名）まで上っていました。
当時の様子や詳細については、詳細を第二回目の演説に関する記事としてまとめているので、こちらもご覧ください！

【第3回】4月3日（金）インド13億人へ「希望の光」を

2020年4月3日（金）、第三回目となるモディ首相によるメッセージが実施されました。
ロックダウン中の演説ということもあり、次はどんな事が語られるのか？
前回同様に、全国民の注目が集まりました。

ちなみに、演説が行われた当時4月3日は感染者 2069名（内53名が死亡）まで上っていました。
当時の様子や詳細については、詳細を第3回目の演説そしてライトアップ当日をまとめています！
ぜひこちらもご覧下さい。

【第4回】4月14日（火）モディ首相「ロックダウン延長」という《苦渋の決断》

3月25日から開始されているインド・ロックダウン（完全封鎖）。
本来であれば最終日を迎えるはずの4月14日（火）の午前10時より、モディ首相よりTwitter及び公式ページにて、リアルタイムでの演説が実施。
新型コロナウィルスに対する今後の方針について語られました。

ロックダウン延長が発表された当時のリアルな様子や詳細については、記事として第4回目の演説そしてyoutube動画でまとめています！
動画での解説は臨場感あふれててよりお勧め！ぜひ合わせてご覧下さいね。

モディ首相・新たな決断「3つの政策」とは？

3月25日から開始されているインド・ロックダウン（完全封鎖）。
2度のロックダウンが延長され、現時点では54日間のロックダウンが決定。

ロックダウン第3弾の9日目（最終日より5日前）の5月12日（火）午後20時より、モディ首相よりTwitter及び公式ページにて、リアルタイムでの演説が実施。
新型コロナウィルスに対する今後の新たな方針について語られました。

5/12（火）午後12時過ぎ：モディ首相による事前アナウンス

Shri @narendramodi will be addressing the nation at 8 PM this evening.

— PMO India (@PMOIndia) May 12, 2020

2度目のロックダウン延長の時は、モディ首相の演説はなし。また、過去の演説は最終日付近で実施していたこともあり、まさか第3弾ロックダウン解除予定の5日前に実施とは…。予定外のタイミングで開催となるモディ首相5度目の演説。どういう内容が語られるのか、アナウンス後これまでと同様に緊張感高まりました…！

モディ首相が全国民へ届けたメッセージとは…？

2020年5月12日（火）インド時間午後20時より、モディ首相による全国民への演説が実施されました。
冒頭ではモディ首相は、前回（第4回目/4月14日実施回）同様、顔には手紡ぎ手織りであるカーディがありました。
今回は約35分間という間、モディ首相自ら、力強い声そして大きな手振りと共に、ゆっくりとヒンディー語でお話されました。

現地メディア・TIMES OF INDIAの最新記事によると、12日（火）に放送されたモディ首相の演説における要点を下記のように伝えています。
（以下、一部抜粋及び翻訳）

１）自立（自給自足）するための5つの柱
・First Pillar is Economy（第一の柱 – 経済）
・Second Pillar:Infrastructure, an infrastructure that becomes the hallmark of modern India
（第二の柱はインフラである。現代インドを証明するインフラ）
・Third Pillar: Our System – A system that is based on the technology-driven systems that fulfill the dreams of the 21st century, not the policy of the past century
（第三の柱：私たちのシステム – 前世紀の政策ではない、21世紀の夢を実現するテクノロジー主導のシステムに基づくシステム）
・Fourth Pillar: Our Demography – Our vibrant demography is our strength and source of energy for self-reliant India.
（第四の柱：人口統計 – 私たちの活気に満ちた人口統計学は、我々の強さとインドのエネルギー源）
・Fifth Pillar – Demand（5番目の柱 – 需要）

２）The economic package （特別財源）
・This package is about 10 percent of India’s GDP
（この対策は、インドGDPの約10％にあたります）
・This economic package is for the middle class of our country which pays taxes honestly and contributes to the development of the country.
（この一連の経済対策は、税金を正直に支払い、国の発展に多大に貢献する中産階級向けとします）

３）Lockdown 4（ロックダウン第四弾）
・the fourth phase of lockdown, lockdown 4, will be completely edesigned, with new rules.
（第4フェーズであるロックダウン4は、完全なる新しいルールで設計されます）
・Based on the suggestions we are getting from the states, information related to Lockdown 4 will also be given to you before 18 May.
（米国からの提案に基づき、Lockdown 4に関連する情報については5月18日より前に提示します）
・I am confident that by following the rules, we will fight Corona and move forward.
（このルールを守ることで、コロナと戦い、前進すると私は確信しています。）

ロックダウン延長は予測できていたものの、これ以上経済活動を止めてしまうとインド経済が危うい事に…。
今回の演説では、ロックダウン4.0について実施は予定しているものの、詳細については17日までに伝えるとの事で、今後のインド経済活動状況の緩和と共に、引き続き内容について要チェックです！

モディ首相の演説は各SNSよりリアルタイム配信

モディ首相の演説はこれまでと同様、各SNS（Twitter,Youtube,Facebookなど）よりリアルタイムで配信されました。
告知通りの当日午後20時に、演説がスタート。

これまでと同様、モディ首相は終始ヒンディー語で語られていました。
モディ首相の演説はこれまで以上に力強さにあふれており、コロナへ立ち向かう首相自らの強さを感じました。

私は毎回、YouTubeやTwitterからリアルタイムでモディ首相のメッセージを確認しています。
これまでと同様、演説の時間が近づくにつれ、6000人、6000人…すぐに何万人と視聴者数がどんどん増加！
これまで以上に、今回もインド全国民のモディ首相（施策）への注目度の高さを画面越しに感じました。

現地メディアにてヒンディー語－英語の同時通訳も

モディ首相は英語をお話されるものの、よりインド市民の心へ届くように、母国語であるヒンディー語で毎回語られます。
私は残念ながら、ヒンディー語は理解できず…。ただ、現地にいる一人としてリアルタイムでしっかり理解したい！
リアルタイムで演説を見つつ、ほぼ同時で配信されるTIMES OF INDIA記事のアップデートを見ながら状況を把握しています！
即時性が高く、ほぼリアルタイムで理解する事が出来ましたよ！